しかし，ながーーーい．長いです．この映画．これから観に行く人は元気なときに行きましょう．

この映画はある12人のある1日を描いている．それぞれがそれぞれに人生の悩みを抱えていて，それぞれの人に「ああ，そういうのあるよねー」と感情移入できる仕組みになっている．多少ステレオタイプなところも感じたが，よく出来た映画であろう．

そしてこの映画は，人生を教えてくれる．この映画には，人生は何たるかが詰まっているのだ．僕なりに解釈すれば，人生とは，ミクロには四六時中盛り上がりながら，しかしマクロには淡々と，そしていつまでも長く続いていくもの，という感じだろうか．

この映画は，音楽もいい感じである．たとえあなたが1人でも，音楽はあなたを優しく慰めてくれ，そしてあなたの住む町にも，あなたと同時に，あなたの好きな歌を口ずさむ人がいるのだということを，信じさせてくれるだろう．最後にあんなことになるなら，なんだって信じられる．人生には何もないかもしれないが，何でもありである．